いま新型コロナウイルス感染拡大で需要の多いグループビデオ電話だ。「安全で使いやすいもの」を年内に提供開始するとしている。
・トラブル発生のZoomを意識?
発表文の中で、あえて「安全で」という言葉を使っているのは、おそらく無料ビデオ会議サービスZoomを意識してのことだろう。新型コロナで外出が規制され、多くの人がテレワークをしたり、家でオンライン授業を受けたりしているが、そのツールとしてZoomは活用され、世界中で急激にユーザーを増やしている。ただ、Zoomに関してはこのところセキュリティやプライバシー面での問題が多数発生し、一部の国の機関などでは使用禁止になったほどだ。だからといってZoomユーザー数が激減しているという話は聞かないものの、多くのユーザーにとって「他により安全で手軽なものがあれば」というのが正直なところだろう。それを受けてのTelegramの今回の動きといえそうだ。
・月間アクティブユーザー4億人に
Telegramはグループビデオ電話に同時に何人参加できるのか、いつから利用できるようになるかなど、詳細は明らかにしていない。ただ「現在のロックダウンで信頼できるビデオコミュニケーションツールの需要が高まっている」と指摘しており、かなり先の導入というわけではなさそうだ。ちなみに、今回のグループビデオ電話機能は、7年前にサービスを開始したTelegramの月間アクティブユーザー数が4億人に達したというニュースの中で明らかにされた。1年前の月間アクティブユーザー3億人から順調に増えている。
ビデオ電話機能に関しては、需要増を受けてGoogleやMicrosoftなど大手も機能を強化していて、WhatsAppはつい最近ビデオチャットに参加できる人数を4人から8人に増やしている。
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(文・Mizoguchi)