Googleの姉妹企業、Verily主導の同プロジェクトは、わずか2週間で4つのテストサイトを展開。カリフォルニア保健省などと協力して、3700人以上のテスト実績を持つ。
今回公開の『COVID-19 Community-Based Testing Guide』では、テストサイトを立ち上げる際のナレッジを余すことなく共有してくれている。
・対象者の事前振り分けやスケジューリングをWebプラットフォームで
テストをどんどん行い潜在的な患者を見つけるやり方は、日本以外の多くの国がとっている戦略だ。ただ、手当たり次第テストするのでは、医療リソースのムダ使いになるばかりか、偽陽性/陰性が大量に出てしまいテストの意味が薄れる。そこで、事前のスクリーニングでテスト対象者を厳選することが重要になるわけだが、プロジェクト・ベースライン提供のWebプラットフォームでは、カリフォルニア保健省がCDCのガイドラインに基づいてスクリーニング基準を策定している。
テスト対象者をスクリーニングしたら、テストサイトの空き状況に照らし合わせて的確にスケジューリング。同プロジェクトではこういったプロセスをプラットフォーム上で実現しており、テスト結果の通知や情報の提供にも対応しているようだ。
・1週間以内にサイトを立ち上げる想定
『COVID-19 Community-Based Testing Guide』では、スクリーニングから、テストキットに貼り付けるラベル生成、テスト結果通知までの一連のプロセスについて、流れを示してくれている。また、テストサイトの運用にこぎつけるまでのスケジュール例や、実際の検出テスト手順、スタッフや専門家ふまえた組織図まで記載してくれていて、テスト提供者にとっては非常にイメージしやすいだろう。
さらに詳細については、別資料がたどれるようになっていて、備品から技術的な内容までが参照できる。
一刻も早いアクションが求められる状況では視野が狭まりがち。国や自治体ごとにCOVID-19対策の方針/質にバラつきが出ている。こういったベストプラクティスを参考にすることで、判断ミスや非効率的なやり方を修正できるのではないか。
参照元:The Baseline COVID-19 Program releases guide for establishing community testing sites with input from California public health authorities/ Verily