Lancetに掲載されたシンガポールのモデリング研究によれば、1人の患者あたりの感染拡大数を1.5と低く見積もってたとしても、100人の感染者が出てから80日後の患者数は27万9000人(人口の7.5%)に及ぶという。
こうしたなか、コロンビア大学の研究チームは、4時間で結果が得られる高感度テストを製造拡大しようとしている。検出キットの製造には資金が必要だが、これをIndiegogoで補おうとの考えだ。
・偽陰性や偽陽性が少ない
コロンビア大のIan Lipkin博士によって開発された「C3テスト」は、一般的なテストでは検出できない量のウイルス検出にも有効だという。C3テストは、一般的なPCR法と同様、鼻腔から検体を採取してRNA抽出を行う。4時間未満で結果がわかり、偽陰性や偽陽性が少ないため医療リソースのムダ使い防止にも役立つ。
Lipkin博士は、2003年のSARS発生の際にも高感度検出テストを導入し、2014年のMERS発生の際はその出所を突き止めた実績を持つ。
・出資が集まれば1日1000人をテストできるように
C3テストに関してはすでに検証を終えているようで、次は検出キットの量産の段階だ。幸いなことに、FDA(アメリカ食品医薬品局)はテスト能力を拡大すべく積極的に商用テストを承認している。こうしたこともあり、100万ドル(約1億1000万円)の資金さえあれば検出キットの製造量を5倍にできて、1日1000人をテストできるようになるという。
プロジェクトへの出資は10ドル(約1100円)から受け付けており、出資すると進捗などの情報が受け取れる。100ドル(約1万1100円)出資すれば、Lipkin博士が予定している講演の映像が共有されるようだ。
参照元:C3 Test for Coronavirus & COVID-19/ Indiegogo