同時に、各ライフステージに合わせた最適なくらしのトータルサービスをサブスクリプションで提供することを目的に、2020年4月より住まいのIoT化実証実験を行うと発表した。
まずは単身者層から
同実験では、参加者住居にIoT機器を設置し、協力会社のサブスクサービスを提供し生活を送ってもらう。IoT機器から取得した入居者の生活データをAI分析することで、世代別にカスタマイズした、くらしのトータルサービスを創出し、サブスクリプションでの提供を目指す。STEP1として、日立キャピタルが募集した同社の単身社員10名を対象に、2020年4月より半年~1年(参加者ごとに設定)の期間で、賃貸住宅「へーベルメゾン」にて実施される。
今後のSTEPとしては、2020年度後半にDEWKs(共働きで子育てをしている夫婦)世帯、シニア世帯を対象とした実験を行い、その住まいを戸建住宅へと広げることで、ライフスタイルの変化に合わせたくらしのトータルサービスの検証を進める予定だという。
また、オープンイノベーションをさらに進め、住宅(イエナカ)のデータ連携にとどめず街全体(マチナカ)の流通・交通インフラとも連携し、持続可能な社会の実現に貢献したいとのこと。
常に変化する循環型サービスモデル
STEP1となる今回の実験では、対象者を単身者に限定し、その多くが住むと思われる賃貸住宅を実証の舞台に設定した。住居には、温湿度センサー内蔵の「開閉センサー」や「人感センサー」のほか、「玄関スマートロック」「自動調理鍋」「ロボットクリーナ」「ネットワークカメラ」などのIoT機器を設置。また、利用できるサブスクサービスは「食宅サービス」「カーシェアサービス」「動画配信サービス」「睡眠サポート・睡眠連動サービス」など多様なラインナップとなっている。
この住居での生活に関するデータ(食事、車、睡眠など)を収集・AI分析することで、単身者層の属性に沿ったサービスメニューの拡充を図り、入居者に必要と思われる健康・生活に関わる情報を見える化するツールも提供できるという。このように、単身者層向けのくらしのトータルサービスを創出し、STEP2以降は対象者の層を変え、それぞれのライフステージに最適なサービスパッケージを生み出していくようだ。
3社は「サービスの提供」「生活者の利用情報収集」「各社の収集情報の連携・分析」「改善したサービスの提供」という一連の流れの中でリアルデータを収集・分析し、より最適なサービスを創出する循環型サービスモデルを目指していくとのこと。
シャープ株式会社