個人が信頼できる専門家に直接質問できるようにすることで誤った情報の拡散や思い込みを防ぎ、感染拡大抑制につなげるのが狙い。最新のデータなども提供する。
・24時間無料で
FacebookやTwitter、Googleなどソーシャルメディアや検索サービスでも、デマや信憑性のない噂、明らかに悪意ある誤情報の取り締まりが強化されている。命がかかっているだけに各社とも必死だ。こうした中、チャットアプリ最大手の1つであるWhatsAppはWHOとタグを組む。チャットボットが新型コロナに関する一般からの質問に答えるというもので、24時間無料で利用できる。使用するには「WHO Health Alert」をクリックしてWhatsAppメッセージ欄に「Hi」とテキストする。
・まずは英語で
チャットボットでは専門家が質問に答えるほか、基本情報や最新のデータなども提供する。感染から身を守る方法、旅行についてのアドバイス、迷信の例、最新の患者数など、知りたい情報にアクセスできるようにしている。まずは英語での展開だが、国連の公用語と定められている6言語(英語、アラビア語、中国語、フランス語、ロシア語、スペイン語)で利用できるようになる見込みだ。
チャットサービスに先駆けてWhatsAppは、WHOや国際連合児童基金(UNICEF)、国際連合開発計画(UNDP)と提携して、衛生や教育に従事する人、自治体、事業所などに情報を提供するWhatsApp Coronavirus Information Hubも立ち上げている。
正しい情報に基づいて、正しいアクションをとる。社会にそうした流れをつくるツールとしてソーシャルメディアが果たす役割は大きい。
(文・Mizoguchi)