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SpaceXが予定する数千の人工衛星が星空を汚すとして、星図出版社が反対運動開始

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米SpaceX社は、総数約12,000基の人工衛星を打ち上げる「Starlink(スターリンク)」計画を現在進めている。

これは衛星インターネットサービスの提供を目的としたもので、私たちの生活に役立つことは確かだろう。しかしその一方、衛星の反射光が星空を汚す「光害」も問題になっている。

この光害を最小限に食い止めるため、スペインの小さな星図出版社「Under Lucky Stars」が反対の署名運動を開始した。

・無数の人工衛星が太陽光を反射

SpaceX社は、地球周回軌道の高層、中層、低層にそれぞれ数千の人工衛星を打ち上げる構想を持っている。反対運動を始めたUnder Lucky Starsによれば、特に問題となるのは低層を周回する人工衛星で、SpaceXは2020年中に1,600基を打ち上げる予定らしい。

人工衛星のボディは太陽光を反射しやすく、その光は5等星程度の明るさになるそうだ。もちろん光るのは、太陽と人工衛星と地球が一定の角度になったときだけで、一晩中というわけではない。しかし、数千もの人工衛星が夜空を通過しながら光れば、自然な星空の美しさは失われてしまうだろう、とUnder Lucky Starsはいう。

実際に12,000の人工衛星が地球を回るようになったとき、私たちの夜空はどう変わるのだろう?

Under Lucky Starsは、あるアマチュア天文学者が作ったシミュレーション動画を引用している。

これを見ると、動かない星の間を、人工衛星がまるでコバエの群れのように飛んでいるのがわかる。(この動画は肉眼で見えない人工衛星まで可視化してあるそうだが、天体望遠鏡で観測するときは全て見えるとのこと)

・署名と寄付を募る

Under Lucky Starsは現在、「Starlink」計画の低軌道(低層)人工衛星打ち上げに反対する署名を集めている。目標数は1000。3月18日現在、919人が署名している。

また、夜空を光害から守る米国の団体「インターナショナル・ダーク・スカイ・アソシエーション(International Dark Sky Association)」への寄付を呼びかけている。Under Lucky Starsは社員数名の会社らしいが、すでに合計3000ドル(約32万円)を寄付したそうだ。

Under Lucky Stars

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