また、時間給で働く人の時給を4月末まで2ドル(約210円)/2ユーロ(約円240)/2ポンド(約260円)アップすることも明らかにした。
・かつてないほどの需要
米国では不要不急の外出を禁止する自治体が増えている。また感染ケースがさほど多くないところでも感染を恐れて家にこもる人は多い。それに伴い、オンラインショッピングも急増している。こうした事態を受け、オンラインショッピング世界最大手のAmazonではかつてないほどの需要をさばくために今回の10万人緊急雇用となった。
新たに雇用する人の業務は主に配送センターでの作業や配達だ。フルタイム、パートタイムどちらも受け付けていて、経歴書などの提出は不要、経験も問わないというところに緊急性が窺える。
・時給アップで376億円支出
また、同社は観光業や飲食業などで働く人で、一時的に仕事をなくした人も積極的に受け入れる、としている。事態が鎮静化したときにはまた元の仕事に戻ることも想定していて、雇用ひいては社会の安定に一役買う狙いもありそうだ。加えて、Amazonはこの緊急事態に対応する労働者への還元として、時給をアップする。この時給アップの費用総額は、米国、カナダ、欧州合わせて3億5000万ドル(約376億円)を見込んでいる。
従業員をレイオフしたり無給待機措置を取ったりする企業が増えてきていて、米政府は企業や労働者のサポートなど経済策を発表しているが、今後の経済悪化は避けられそうにない。そうした中で、たとえ一時的にしろ10万人という規模の雇用は社会にとって大きな意味を持ちそうだ。
Amazon
(文・Mizoguchi)