同実験は、2020年3月16日~2020年5月31日の期間、東京都内のイトーヨーカドー6店舗にて実施されている。
「セブンプレミアム」2,900点を判定
近年増加するインバウンドの中には、食の禁忌を持つムスリムやヴィーガンも多い。そういった人々が日本で食品を購入する場合、翻訳アプリを利用するなどして日本語で書かれた原材料名を頼りに内容を吟味する必要がある。このような課題を解決すべく、ドコモとフードダイバーシティは、食の禁忌を持つ人が口にできる商品か否かの判断をサポートする「食品判定システム」を2018年9月に開発、トライアル提供してきた。
そしてこのたび、同システムにセブン&アイグループのプライベートブランド「セブンプレミアム」の商品約2,900点の原材料やパッケージなどをデータ連動させ、東京都内のイトーヨーカドー6店舗(大森店、大井町店、アリオ北砂店、曳舟店、食品館三ノ輪店、食品館新宿富久店)にて実証実験を実施中だ。
ちなみに、同システムには、ドコモ開発のAI技術を用いた画像認識エンジン「商品棚画像認識エンジン」を活用している。
視覚的に判別できるシステム
同システムは、フードダイバーシティが提供するムスリム・ベジタリアン向け食事アプリ「Halal Gourmet Japan」を起動し、店舗内の商品棚をスマートフォンで撮影すると、ムスリムやヴィーガンの人が食べてもいい商品かどうかの判断材料となる情報を提供するというものだ。例えば、ムスリムとヴィーガンの人が口にできそうな商品には水色の枠が、そうでない商品には黒または灰色の枠が表示される。表示された枠をタップすれば、商品の詳細情報が確認できる仕組みだ。
そのほかに表示される枠は、ムスリムフレンドリーなアイテムにはピンク色、ヴィーガンフレンドリーなアイテムには黄色、未登録および認識ができないアイテムには白色となっている。
撮影時には、扉付き冷蔵庫などは扉を開けることや、商品棚2、3段程度が写るように撮影することが注意点だ。なお、同アプリは実験終了の2020年5月31日まで無料で利用可能とのこと。