このところ好調が続いているTeslaだが、一方で世界で感染が広がっている新型コロナウイルスという懸念要素を抱える。その影響をどれくらい受けるのかに今後は注目が集まる。
・Model 3が大きく寄与
2020年中の100万台達成は以前から目標としてきていた。しかし、製造や納車で問題を抱えるなど、必ずしも道のりは平坦ではなかった。ただ、これまで高価格帯のモデルばかりだったラインナップに比較的“大衆路線”のセダンModel 3を投入したところ人気を集め、これが生産台数を一気に押し上げたようだ。
実際、出荷台数は増え、2019年の販売台数は前年比50%増の約37万台だった。決算も好調で、黒字化を達成した。
・今後の景気次第では難曲も
Teslaにとってさらに明るい材料もある。コンパクトクロスオーバーのモデル Yの生産がすでに始まっていて、間もなく納車も始まることだ。Musk氏がTwitterで公開した写真に写っているのもモデル Yのようだ。だが手放しでは喜べない。新型コロナが今後足を引っ張る可能性は十分にある。実際、中国の上海工場は一時閉鎖された。また、Teslaの主要マーケットである北米、そして欧州では現在も感染拡大が続き、今後景気が後退するのは確実とみられている。
消費者の財布の紐がしめられることは想像に難くなく、販売動向によっては製造のペースを緩めざるを得ない状況も出てくるかもしれない。
Elon Musk/Twitter
(文・Mizoguchi)