バンクーバー近郊の海洋上約422km上空で、NASAの宇宙飛行士が操縦するロボットアームでキャッチ。1950kg以上の物資の補給を完了したようだ。
・物資の中にはESAとエアバスによる研究施設も
SpaceXのDragonによる物資補給ミッションは、今回で20回目(CRS-20)となる。物資には、ESA(欧州宇宙機関)とエアバスによって製造された研究施設「Bartolomeo」が含まれる。このユニット型の研究施設はISSのヨーロッパコロンバスモジュールに取り付けられ、地球観測やロボット工学などの研究機会を提供するものだ。
ほかにも、微小な重力の宇宙空間が人間の体に及ぼす影響を研究するための臓器チップや、心臓細胞を培養して地球でのものと比較するためのIPS細胞なんかも含まれている。
・CRS-20ではFalcon 9第一ステージ50回目の回収に成功
今回はロボットアームを宇宙飛行士が操作したが、近々アームなしでDragonカプセルがISSに直接ドッキングするようになるとのこと。ちなみに、今回のDragonカプセルは3回目の再利用のもの。Dragonカプセルは、設計上3回までが再利用上限となっており、このミッションで任務を終えそうだ。新しく開発されているDragon2に関しては再利用上限が5回に引き上げられる。
SpaceXはDragonだけじゃなくロケットも再利用しているが、CRS-20ではFalcon 9第一ステージ50回目の回収に成功。記念すべき着地となった。
Dragonにより宇宙飛行士を送り届けるミッションも進行中で、5月に実施予定のテスト、「Demo-2」にも期待がかかる。
参照元:Robotic Arm Captures Dragon Packed With Science/ NASA