株式会社NTTデータは、株式会社東急ハンズ協力のもと、次世代2次元コード技術を活用した商品マッピングサービスの実証実験を開始した。

次世代2次元コード活用

同実験では、スペインのNavilens社が提供する、コンピュータービジョン技術を用いて1度に200以上のコードを高速で認識できる次世代2次元コード技術を活用し、商品マップを作成。目当ての商品がどこにあるかをアプリから簡単に検索できるようにすることで、従業員の省力化と利用者の利便性向上を目指す。

同実験は、多種多様な商品を取り扱い、売り場レイアウトの変更が頻繁な東急ハンズの本社エントランスの一部エリアにて、2020年2月28日～2020年3月25日の期間、同実験関係社員を対象に実施される。

実験結果を踏まえ、2020年度に東急ハンズ実店舗への同サービス導入を検討中だ。また、2023年度末までに小売業界100店舗へ導入することを目指しているとのこと。

省力化と利便性向上

同サービスの商品マップは、各商品の棚札と棚に貼り付けたコードをモバイル端末のカメラで撮影するだけで、読み取った商品データと棚データをひもづけ処理して作成でき、従業員の負担軽減につながるという。

また、スマートフォンの普及にともない、利用者はあらかじめほしい商品を決めて来店するケースが増えている。商品の場所がフロアマップ上でひと目でわかるシステムはスマートな購入体験を実現するだろう。また、目当ての商品の在庫の有無を来店前に確認可能となるのも利便性向上に大きく貢献しそうだ。

同サービスを導入することで、従業員の商品案内の負担軽減が期待される。加えて、利用者の商品位置検索データを把握・分析することで、注目度の高い商品やカテゴリを知ることができ、売り場レイアウト設計やマーケティングへの活用が可能となるという。

現在、さまざまな業界で人手不足が問題となっており、小売業界も例外ではない。そのうえ、人件費高騰や長時間労働など従業員の働き方改革の必要性は高まる一方だ。こういった課題を解決する同サービスのようなテクノロジーのさらなる進化・拡大に期待したい。

NTTデータ