同社はハイペースで打ち上げを実施しており、Starlink衛星60基の軌道投入はすでに今年に入って3回目。トータルで5回目となる。
アメリカ東部標準時の2月17日、午前10時5分にフロリダ州ケープカナベラル空軍基地より打ち上げられた衛星群は、15分後には軌道に投入された。ただ、Falcon 9ロケットの第1ステージの回収には失敗している。
・Starlink衛星ネットワークは300基構成に
Successful deployment of 60 Starlink satellites confirmed! pic.twitter.com/bKBtI5UZEB
— SpaceX (@SpaceX) February 17, 2020
Starlink衛星ネットワークは早くも300基構成となり、競合のOneWebなどを大きく引き離した。SpaceXは今年中にStarlinkミッションによる衛生サービスを部分的に開始する計画で、すでにFCCから1万2000基の打ち上げ承認を得ている(さらに3万台を追加申請中)。
今回も、Falcon 9ロケットの第2ステージの機器トラブルの影響で1日延期されたものの、打ち上げ自体はスムーズに実施された。
なかばお約束になっている第1ステージの着陸だが、今回に関しては、映し出された回収船「Of Course Still Love You」の映像(18分40秒あたり)に、ブースターが加わることはなかった(代わりに水しぶきらしきものが確認できる)。
・50回目のブースター回収を逃す
Liftoff! pic.twitter.com/vTMGhpgVIQ
— SpaceX (@SpaceX) February 17, 2020
今回再利用されたブースターは4回目(CRS-17、CRS-18、 JCSAT-18/Kacific1)のもの。もし着陸に成功していれば、SpaceXによる50回目のブースター回収成功記念となっていただろう。
ただ、この失敗にあまり悲観的なムードはなく、解説者は第1ステージが隣の海に「ソフトランディング」したとアナウンスしている。
また今後、打ち上げ時にペイロードを保護するためのノーズコーンカバー(フェアリング)の回収も予定しており(前回はペアのフェアリングのうち片われだけの回収に成功)、ネットを携えた2隻の回収船(「Ms. Tree」と「Ms. Chief」)の活躍に期待がかかる。
Starlink衛星の打ち上げは、3月にも実施される予定だ。
参照元:Starlink Mission/ SpaceX