太陽系の家族を表すべく撮られた60枚の写真のなかでもとりわけ有名なこの写真が、最新の画像処理技術により生まれ変わった。再公開された新ペイルブルードットは、元の写真よりも明るく見える。
・太陽の光を再現
「ペイルブルードット」という名は、作家で天文学者のカール・セーガンの本のタイトル(日本版タイトルは『惑星へ』)。カール・セーガンは当時、写真を撮ることをNASAに提案した。他にも太陽系にある6つの惑星を撮影しているが、この写真では地球の周りに星は見当たらない。
広大な空間にポツンと浮かぶ点が我々の地球。元の写真では孤独感がより強烈だったが、2020年公開版は下方に光が入ったのが印象的だ。光源はもちろん太陽で、元の写真でも目立っていた地球と交差する線は、太陽光線がカメラの光学系で散乱したものとのこと。
・地球を最も遠くから捉えた姿
元の写真では、ボイジャー1号が緑、青、紫の光学フィルターを適用して撮影したものを合成していたが、今回の写真ではこれを赤、緑、青にマッピングし直した。画像はアラくなるどころかより鮮明に。1ピクセルにも満たない地球がわずかに青く光っているのが確認できる。
この30周年を機に、ボイジャー1号が地球を最遠から捉えた地球の姿に、改めて想いを馳せてみてはいかがだろう。
参照元:Pale Blue Dot Revisited/ JPL