危険を伴う環境で、人間に代わって施設内のチェック任務を行ってもらう。
・ガス漏れをチェック
Spotはマップデータや3Dビジョンシステムで空間を認識しながら自律的に移動することができる、犬を模したロボット。もちろん障害物を避けながら歩き回るだけでなく、センサーやカメラ、アプリケーションを活用することで用途を広げることができる。Aker BPは、海底油田の掘削のために海上に設けるプラットフォームにSpotを派遣する。具体的な任務はガス漏れのチェックなどだ。オイルリグでの作業は常に危険を伴うが、中でも人間がアクセスできないような箇所での業務をSpotに担わせる。
・装置の異常音も感知
Aker BPはすでに石油とガスを扱うシミュレーション環境でSpotのモビリティをテストし、実際の現場で活用できると判断した。同社が公開したテストの様子をとらえた動画をみると、確かにSpotは狭い通路を通ったり、パイプの下をくぐったり、階段をのぼったりしながら施設内のあらゆるところにアクセスしている。
また、ガス漏れの感知だけでなく、装置の異常音をチェックしたり、装置の計器などをカメラでとらえて情報としてオペレーターに送ったりもしているようだ。
同社は「Spotの活用は作業員のリスクを減らすのに大きく寄与する。また生産性の向上にもつながる」とし、Spotを今年中にノルウェー海にあるオイルリグに派遣する計画だ。
Aker BP
(文・Mizoguchi)