レポートによれば、ソフトウェアエンジニアの需要は全体として拡大しており、2019年末までに2640万人だったエンジニア数は2023年までに2770万人に拡大するとのこと。一方、“67%のITマネージャーがセキュリティ、クラウドコンピューティング、ビジネスインテリジェンスなどの領域でチーム拡大を計画しているが、89%がその人材を採用するのが難しい”と考えているようだ。
・AR/VRエンジニア求人は1400%成長
同レポートからは、AR/VRエンジニア求人の伸びが圧倒的で、1400%成長となっていることがわかる。2018年は表にのらないほどの成長率だった同領域だが、グラフィックス処理性能の向上などから機が熟してきたと判断され、何度目かの正直を期待されているのだろう。一方、昨年好調だったブロックチェーンエンジニア求人は9%成長に落ち着いている。
求人トップ領域エンジニアの平均給与は、ロンドンで13%、トロントで7%、ニューヨークで7%、サンフランシスコベイエリアで6%、それぞれ前年よりもアップ。これら4カ所のホットな地域において、特に給与が高い領域も公表されていて興味深い。
例えばサンフランシスコベイエリアでの平均年収は、1位:検索エンジニア(165K、約1810万円)、2位:自然言語処理エンジニア(164K、約1800万円)、3位:セキュリティエンジニア(163K、約1790万円)となっている。
・Rubyは最も好感度が低いプログラミング言語に
レポートからは、人材需要が必ずしも即給与の高さにつながるわけではないことがわかり、ロンドンでAR/VRエンジニアの年収が1位になっているほかは、10位までのランクインさえしていない。どんなプログラミング言語が現場で活用されているかも確認できて、1位がJavaScript、2位がPython、3位がJAVAと、多くの方のイメージ通りかと思う。一方、ホットなプログラミング言語(該当求職者に対するレビューリクエスト倍率)は、1位がGO、2位がScala、3位がRubyとなっていて、少し意外なものもあるのではないか。ちなみに日本では比較的好感度が高そうなRubyは、レポートでは最も好感度が低いプログラミング言語に選出されている。
レポートではより詳細な情報が確認できるので、エンジニアを目指す方をはじめご興味ある方はのぞいてみていただきたい。
2020 State of Software Engineers/ Hired