現実味を帯びる「空飛ぶクルマ」
近年、eVTOL(電動垂直離着陸機)は、滑走路不要で環境性能に優れていることなどから「空飛ぶクルマ」として注目され、短中距離間を安価かつ容易に移動できるエアモビリティとして期待が寄せられている。そんな中、JALと住友商事は、eVTOL機材を開発するBellとエアモビリティ領域に関する業務提携を締結。同提携では、日本を中心としたアジア圏内で、eVTOLを用いた移動サービスなどを実現するための市場調査やインフラ構築に関する検討を行うようだ。
また、eVTOLの運航に対する社会全体の理解促進、安全確保および騒音への対策など「空飛ぶクルマ」 の普及にとって解決すべき課題への取り組みや、事業化の推進に向けた賛同企業の参加・協力の依頼も行うという。
3社の役割
1935年の設立以降80年以上にわたり、VTOL(垂直上昇機)などの開発を行い、常に業界をリードしてきたBellは、現在eVTOLの製品開発力に強みを持ち、エアモビリティ領域にいち早く参入するなど、業界トップグループに位置づけられている。住友商事は、同社の有するグローバルネットワークを活かした多角的な事業活動を通じ、次世代エアモビリティ実現へ向けた新たな技術発明や産業発展に挑み、次世代モビリティ社会の構築に深く貢献するとした。今回の提携は、住友商事グループが掲げる「社会とともに持続的に成長するための6つのマテリアリティ(重要課題)」のなかで、特に「地域と産業の発展への貢献」「快適で心躍る暮らしの基盤づくり」「多様なアクセスの構築」に資する事業だとしている。
また、JALは、これまでの空の移動に関するノウハウを活かし、「空飛ぶクルマ」など次世代エアモビリティの運航プラットフォームの構築を目指すという。今後は次世代エアモビリティサービスの提供を通して、災害対応や医療などの分野で地域の課題を解決し、SDGs達成に向けた取り組みを推進していくとのことだ。
ちなみに、このたびの提携内容に当てはまるSDGsの目標は「3 すべての人に健康と福祉を」「7 エネルギーをみんなに そしてクリーンに」「9 産業と技術革新の基盤をつくろう」「11 住み続けられるまちづくりを」の4つである。
PR TIMES