3月末までに開始する。荷物運搬時にはセーフティドライバーが乗り込むが、基本的には自動運転での運搬となる。
・クライスラー車を使用
荷物の運搬といっても顧客への配達ではなく、UPSの荷物仕分け施設と店舗との間のシャトル運搬となる。使用する車両はWaymoの自動運転技術が搭載されたクライスラーのPacifica。自律走行できる車両で、Waymoはすでにこの車両を活用して同エリアで乗客の輸送も行なっている。
・作業効率アップに貢献
UPSにとって自動運転車両の活用は初めての試みとなる。仮にそれなりの規模で展開するとなると作業効率アップ、人手不足の解消、人件費の抑制などのメリットが見込まれる。同社は近年、最先端の技術を積極的に取り込んでいて、ドローンでの配達も軌道に乗せている。一方で、Pacificaは電気自動車なので、二酸化炭素の排出を抑制できるという点でも大きな意味を持つ。地球温暖化に歯止めをかけられない現代、車両を多く使う運送会社には厳しい目が向けられていて、そうしたことから社会にアピールする狙いもありそうだ。
両社はこの取り組みを「長期計画の一環」として位置付け、今後はさらなる協力体制を模索する。
都市間の長距離輸送を電動トラックが受け持ち、荷物仕分け施設と店舗の輸送を自動運転車、そしてその先はドローンで配達するという時代が間もなくやってくるのかもしれない。
UPS
Waymo
(文・Mizoguchi)