実証実験の概要
同実験は、株式会社chaintope、近畿日本鉄道株式会社、株式会社三菱総合研究所、オムロン ソーシアルソリューションズ株式会社、近鉄グループホールディングス株式会社により、近鉄難波線「近鉄日本橋」駅と近鉄大阪線「近鉄八尾」駅において、参画各社の関係者約50名程度を対象に実施。実験では、スマートフォンアプリに搭載したQRコード乗車券を実験用の自動改札機にかざし、入出場日時の記録や入出場の可否判断などを行う予定だ。
同実験を通じて、デジタル乗車券を使用した際の利便性、発券・案内などの業務効率化、紙・磁気の乗車券とのコスト比較などの検証をし、社会実装に向けた課題解決策、推進方策について検討するとのこと。また、ブロックチェーン技術を用いたチケットの発行・管理システムの品質面、保守・運用面およびコスト面の検証、スマートコントラクトの技術・運用上の課題や鉄道利用特有の課題の整理を行うようだ。
次世代型シームレスサービス
同実験は、総務省の「地域経済の活性化に資するブロックチェーン技術による情報の安全かつ円滑な流通及びスマートコントラクトによる省力化等の検証及び社会実装に向けた調査研究」の一環として、データの信頼性や耐改ざん性を特徴とするブロックチェーン技術を活用し、セキュリティ面の強化、利用客の利便性向上、駅業務の効率化など、ブロックチェーン技術の新たな可能性を検証するものである。将来的には、主に「伊勢・鳥羽・志摩スーパーパスポート『まわりゃんせ』」などの企画乗車券(特定のご利用条件を定めて発売する乗車券)をデジタル化し、オンラインにて販売することで利用者が購入しやすい環境を整えるようだ。また、インバウンドでも簡単に購入できるシステムを構築し、販売チャネルを海外に拡大していく予定だという。
さらには、デジタル地域通貨「近鉄ハルカスコイン」や「近鉄しまかぜコイン」などの決済機能との一体化や入場券などの各種チケットのデジタル化を図り、発券、移動、施設利用から決済までの一連の旅行の流れを、スマートフォンひとつで完結できる次世代型シームレスサービスの実現を目指すとのこと。
PR TIMES