同社はNHS(イギリス国民保健サービス)とも綿密に協力しており、最高経営責任者の David Loughton氏は“患者にとってよいことはNHSの恩恵につながる”との考えをプレスリリースにて表明している。
・診療予約や診断記録の管理がアプリから
Babylonが提供するサービスでは、同社開発のアプリとAIプラットフォームを介して、医療サービスの利用を最適化する。具体的には、ユーザーが診療予約を管理できたり、個別診療記録や医療情報を参照できたりするようだ。ユーザーの既往歴やライフスタイルなどからヘルスレポートやアドバイスも作成される。また、慢性疾患を患うユーザーには、パーソナライズされたケアプランも作成され、このあたりはAIアシスタントが貢献してくれるのだろう。
・リアルタイムモニタリングして迅速な対応
ウェアラブルデバイスなどにより、ユーザーの状況がリアルタイムモニタリングされるので、イレギュラーを検知した際の即対応が可能になる。遠隔診療でアドバイスを受けることができれば、1分の診療のために病院に出向く時間/手間が省かれ、医療機関にとっても効率よく診療が進むだろう。
こうしたデジタルファーストな統合ケアを実現するために、Babylonには1000人以上のAI/医療の専門家が在籍しているとのこと。診療はBabylon在籍の医療専門家か、もしくは地域の医療機関が受け持つことになる。
Babylonのサービスは、既存の医療を補完するものとして提供され、物理世界の診療でのさまざまなムダを吸収してくれそうだ。さらにはAIアシスタントなどによる市民のエンパワーメントが健康増進につながり、予防医療の推進にも期待がかかる。
参照元:The Royal Wolverhampton NHS Trust and Babylon to create the world’s first integrated digital health system to serve the city’s population