そこで今回、手の掴みを補助するロボットハンド「NeoMano」が登場した。
・手に麻痺がある人に、手の掴みを補助
米国に本拠を置く医療機器メーカーNeofect社が開発したNeoMano ロボットハンドは、同社が2018年に開発してクラウドファンディングキャンペーンを行い、資金調達に成功したロボットハンドの最新版。NeoManoは脊髄損傷や脳卒中、ルー・ゲーリッグ病や多発性硬化症、脳性麻痺などを患い、手首や腕は動いても、手に力がほとんど入らない人のために作られた。
このロボットハンドを着用すると、手に麻痺がある人がナイフやコップを掴んで食事をしたり、歯を磨いたり、字を書いたりといったことができるようになる。複雑な器具や介護なしでの日常的活動が可能になり、障害を持つ人に大きな自信と自立を促す。
・Red Dot Design Award 2019で受賞
NeoManoは、グローブとアクチュエーターとリモートコントローラーの3つから構成される。アクチュエーターのグリップボタンは、指を曲げて握る動作を提供し、リリースボタンはワイヤを緩めて手を元の位置に戻す。そして、親指と人差し指と中指にフィットするグローブが、さまざまな度合いの握力とリリースを実現。
グローブに取り付けるモーターは磁石で取外しでき、ワイヤレスBluetoothリモートコントローラーでもグローブの動きを指示できる。
グローブに覆われない手の平と指2本が、通常の触覚を保てるのも特徴で、指部分は滑止めシリコンコーティングが施され、しっかりとした掴みを補助。柔らかな素材でできており、自宅でも公共の場でも快適に着用できる。アクチュエーターとリモートコントローラーは付属のアームバンドで簡単に固定できるのも便利だ。
NeoManoは世界最大のデザインコンペティション「Red Dot Design Award 2019」で「Best of the Best」賞を受賞している。
サイズは手の大きさによって5種類。現在Indiegogoでキャンペーンを行っており、価格は今なら540ユーロ(約6万6000円)からだが、残念ながら郵送は米国とヨーロッパとトルコのみに対応している。今後の展開が期待される。
NeoMano/Indiegogo