同探査車のミッションの一つは火星の土壌を採取すること。最終的には土壌を地球に持ち帰り、生命の痕跡を探るのに活用される。
・無菌室で公開
Mars 2020はジェット推進研究所内の巨大な無菌室で製造され、テストもすでに行われた。精密機器であるMars 2020へのホコリや細かな粒子の付着を避けるために、報道陣もボディスーツやマスク、グローブで体を覆い、NASA側が用意した特別なペンや紙などを使っての取材となった。Mars 2020の大きさは約3×2.7×2.2メートル、重さ約1トン。さまざまな地形でも走行できるよう6輪となっている。
2メートル超のアームで土壌の採取を行うほか、カメラやマイク、レーダーなどの機器も搭載し、あらゆる生命の痕跡を探し、地質や気候の調査も行う。
・2月にフロリダへ移送
同探査車は、今後数週間かけて特別デザインのコンテナに梱包され、打ち上げが行われるフロリダ州ケープカナベラル基地に2月に移される。そしてケープカナベラル基地到着後は最終準備と打ち上げ前のテストが行われる。
予定通り進めば、2020年7月打ち上げ後、Mars 2020は2021年2月18日に火星のジェゾロクレーターに着地する見通し。NASAはすでに有人探査の青写真も描いていて、Mars 2020のミッション成功の可否が大きく影響することになりそうだ。
NASA
(文・Mizoguchi)