・テスト機体のテストが開始
このプロジェクトは、「ACCEL」という名のロールス・ロイスのイニシアチブの一環で、電化推進の重要戦略だ。プロジェクト資金の半分は、Aerospace Technology Institute(ATI)と英ビジネス・エネルギー・産業戦略省が提供。電気モーターとコントローラーのメーカーであるYASA社や航空会社スタートアップElectroflight社など、多くのパートナーが参加している。
「ionBird」という名のテスト機体も発表され、今後、推進システムのフルパワーでの稼働と主要な耐空性が数か月にわたってテストされる。
・高パフォーマンスでゼロミッション
テスト機体には、現存する航空機用バッテリーパックのなかで最も高い電力密度を持つものを使用。1回の充電で住宅250戸に燃料、もしくはロンドン・パリ間の距離に匹敵する320㎞を飛行するのに十分なエネルギーを提供する。6,000個のセルが装備され、重量は最小限。高度な冷却システムが高出力実行中にセルを直接冷却し、最適なパフォーマンスを保証する。
3つの高出力密度の電動機によって駆動されるプロペラの回転数は、従来の飛行機と比べてはるかに低く、より安定した静かな乗り心地を実現。500馬力以上を継続的に提供し、全電動パワートレインは90%のエネルギー効率で電力を供給し、排出量はゼロとなっている。
ロールス・ロイスは、スカンジナビア最大の地域航空会社であるWiderøeとゼロエミッション航空に関する共同研究プログラムにも取り組んでおり、2030年までに30機以上の電化を予定している。世界最速の時速480kmの全電気式航空機、来春の完成が楽しみだ
Rolls-Royce