その最先端の技術を搭載したヘリコプターのデモフライトが行われ、システム開発元の米スタートアップSkyryseが映像を公開した。パイロットが操縦桿を触ることなく離発着や飛行が行われている様子が確認できる。
・既存のヘリで自動操縦
自律飛行するドローンの開発はさまざまなメーカーが進めているが、それらとSkyryseは一線を画している。というのも、ハードウェアとソフトウェアを一から開発しているのではなく、Skyryseの開発したシステムを既存のヘリに搭載することで自律飛行を可能にしている。つまり、専用に作られたものではなく普通のヘリを自律飛行タイプにすることができ、汎用性がある。
・地上からの情報も参考に
今回デモフライトに使用されたのは、米連邦航空局(FAA)に商業飛行が認可されている米ロビンソン・ヘリコプター社製の「ロビンソンR44」。センサーやカメラなどのハードウェアを取り付けて、それらから得られるデータをもとに飛行するシステムを搭載している。加えて、Skyryseのシステムでは、地上から送られる飛行ルート周辺や周囲のドローンの有無といった情報も勘案して、飛行の安全を確保する。
ビデオではデモフライト中、パイロットは完全に“手放し”で、なかなかの高度や水面近くの飛行も難なく行なっている。
現在のところ、このシステムをいつから広く提供するのか同社は明らかにしていないが、ヘリメーカーとタイアップすることは考えられそうだ。
Skyryse
(文・Mizoguchi)