そこで今回、テキサス大学健康科学センター・ヒューストン校(以下、UTHealth)とニューヨーク市立大学シティカレッジの研究チームが、高齢者の歩行を支援する軽量ロボットのプロトタイプを開発した。
・市販の外骨格型装置よりも約60%軽く、衣服の下に着用可能
研究者らが開発したプロトタイプは、市販の外骨格型装置よりも約60%軽く、自宅や職場で衣服の下に着用できるのが特長。さらに、このプロトタイプはロボットの代わりに装着者が動かすため、装着者は事前に決められた道を歩くことを強制されることはない。
・支援ロボットを必要とする人が、みなアクセスできるように
UTHealthのFrancisco教授は、「下肢外骨格ロボットは、脳卒中やポリオ、多発性硬化症や脊髄損傷などの神経障害を持つ、米国の約470万人もの人々の歩行を補助できる。我々の長期ビジョンは、支援ロボットを必要とするすべての人がアクセスできるようになることだ。」と述べる。「現在のモビリティマシンは、自立とコミュニティ生活促進に適していない。より多くの人々が、コミュニティの中で生活の質を高められるウェアラブルロボットが必要だ。」と、UTHealthのChang准教授は語る。
当研究は、国立障害・自立生活・リハビリテーション研究所(NIDILRR)から130万ドル(約1億4000万円)の助成金を受けており、今後研究チームは、歩行が困難な高齢者のモデル評価を行っていく予定。
The University of Texas Health Science Center at Houston