研究者は、政治的/商業的意図でユーザーをミスリードするコンテンツの急増を憂慮して、ツールの開発に至ったという。同ツールでは、SNSやメディアが配信するコンテンツ内容が正しいかどうかをAIが判定。ゆくゆくは完全自動化を目指している。
・同じテーマを扱ったコンテンツと比べて評価
コンテンツ内容の判断の際には、同じテーマを扱った投稿/記事を参照する。収集された参照コンテンツの90%で内容が支持されればコンテンツは真とみなされ、それ以外にはフラグが立てられる仕様だ。研究者は数万件のデータセットにより、コンテンツ内容の支持/不支持を判断するアルゴリズムをトレーニング。最終的に判断基準の学習に成功した。
なおデータセットには、フェイクニュースを見破る技術のコンテスト「Fake News Challenge」のものが用いられたようだ。
・ファクトチェッカーの補助ツールとして活用
Facebookなどでは、AIによるコンテンツ評価に加えて第三者機関のファクトチェッカーによるコンテンツ評価行われているが、現段階でツールは、ファクトチェッカーの作業を置き換えるものではない。ウォータールー大学の記事によれば、同ツールはあくまで、人間によるファクトチェックの補助ツールとして活用できるもので、迅速かつ確実なファクトチェックに役立つとのこと。
研究者は引き続きツールの開発に取り組み、フェイクニュース検出を完全自動化したい考えだ。
参照元:New tool uses AI to flag fake news for media fact-checkers/ Waterloo News