今年の同調査は例年の項目「デバイス所有状況」や「キャリア・店舗」に加え、来年から本格的導入が進むとされている「5G」、ユーザーの健全なデジタルデバイスの利用を問う「デジタル・ウェルビーイング」、個人データの取り扱いなどで関心が高まる「プライバシー」などの項目を設置。その他「携帯電話で何をするか」「サブスクリプション」「ゲーム」などの8項目で構成されている。
例年の項目

また、他国のスマートフォン所有率はほぼ頭打ちの状況だが、スマートスピーカーは伸びを見せ、中国では38%(昨年から+16ポイント)という結果となり、その利用用途のは「オーディオブック」(52%)に定着。しかし、国内では昨年とほぼ変わらない4%に留まり、スマートフォン保有率と共に対象国21ヶ国で最低水準となった。

一方3キャリア(NTT docomo、au、SoftBank)の利用比率が多かったのは18歳~24歳で、「携帯電話会社を選ぶ上で、自分にとって非常に重要なのは? 」という設問に対し、ネットワークの質やサービスエリアの範囲、無制限データプランの有無などを選択していることから、他の世代よりも通信の質とデータ容量を重視しているといえるだろう。また、現機種は購入より1年半以内という人が約半数で、買い替えのタイミングとして「壊れたら」という回答が約半数でトップとなる中、5Gによる買い替えを考える人が9%に達した。
時代を映した項目

スマートフォンの普及率が上がる中、「スマホ中毒」などの社会問題の対策として注目されている「デジタル・ウェルビーイング」については「あなたは携帯電話を使いすぎていると思われますか? 」との設問に中国では65%が「使いすぎている」と回答したのに対し、日本は30%であった。また、利用を制限するための「使用管理(電源を切るなど)を試みていない」と回答した日本の所有者は37%と対象5ヶ国中で最多という結果に。このことから日本の所有者は「デジタル・ウェルビーイング」への意識が低いと判明したのだ。

また国内においてだんだん浸透してきたサブスクリプションについては、他国で40%を超える動画でも日本では21%に留まるなど、他国に比べると、動画・音楽・新聞・雑誌のすべてにおいて契約率が低いとわかった。
日本で生活していると、スマートフォンやスマートデバイスの普及は著しく感じ、プライバシーや健康への危機管理も高まり、画期的とされるサブスクサービスもかなり拡がっているように感じるが、世界に目を向ければ、まだまだ低水準だとわかる。日本の産業発展や意識改革に同調査は重要な役割を果たすかもしれない。
PR TIMES