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飛行船が通信基地局に! 米AT&Tが災害現場対応用に導入

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大災害の現場では往々にしてインフラが大きな影響を受けるが、救助活動を展開するときになくてはならないのが通信ネットワークだ。

そこで米大手通信会社AT&Tは、必要なところに即座に通信を提供するための専門部門を抱えて災害時に対応している。その最先端ツールとしてこのほど、空からLTE通信を提供する飛行船を導入した。

・地上305メートルに

専門チームNetwork Disaster Response(NDR)は2011年に設けられて以来、ハリケーンや洪水、森林火災などの現場で通信の提供にあたってきた。

車両を活用した派遣型の通信基地局はもちろん、近年はドローンも活用して空からの通信ネットワーク提供を行なっている。そして今回加わったのが飛行船の「FirstNet One」だ。

災害エリアの305メートル上空に飛ばし、広範でのLTE通信を可能にする。

・2週間連続で飛ばせる

空からの通信提供という意味ではドローンと同じだが、飛行船のメリットは約2週間連続で飛ばせること。ドローンは大型のものでもバッテリーに限界がある。

また、従来の地上からの対応では設備を組み立て仮設の基地局を設置しているが、飛行船だとそうした手間も省けるのでこれまで以上に素早い対応が可能になる。

AT&Tによると、NDR の出動はこれまでに200回を超え、2019年だけでも12回を数えるとのこと。近年は気候変動の影響で大災害が増える傾向にあり、台風や地震といった自然災害が多い日本にとってこうした取り組みは参考になりそうだ。

AT&T

(文・Mizoguchi)

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