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顔認証でスマート宿泊! フォトシンスら道後温泉で実証実験

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「Akerun入退室管理システム」を提供する株式会社フォトシンスと、旅館ホテル業向け業務ソフト「おもてなしマスター」を提供する株式会社デジタルピアは、2019年12月5日より道後温泉「大和屋本店」における「おもてなしマスター・スマートドア」の実証実験を開始した。

顔認証でキーレス宿泊体験

同実験は、フォトシンスの「Akerun入退室管理システム」と、デジタルピアの「おもてなしマスター」、NECの「顔認証システム」を組み合わせ、キーレスな宿泊体験を実現するというものだ。宿泊客はチェックイン時に顔認証システムに顔を登録し、宿泊する部屋のAkerun入室退管理システムを顔認証で解錠、チェックアウト時もフロントにて顔認証で精算できるという。

このたびは、愛媛県松山市の道後温泉「大和屋本店」にて、2020年2月27日まで実施されるようだ。宿泊客の物理的なキーレス体験と最上級のおもてなしを創出したいとのこと。

ちなみに、同実験のドア関連製品については、日本フネン株式会社がデザインから設置までを協力し、部屋への顔認証での入退室を可能とした。

顔認証システムの可能性

NECの顔認証AIエンジン「NeoFace」を採用した顔認証システムは、米国国立標準技術研究所(NIST)が主催する顔認証技術の性能評価にて5回のNo.1評価を獲得。高いセキュリティと利便性を兼ね揃えた同システムを導入し、旅館業に特化した顔情報を連動させる「おもてなしマスター・スマートドア」は、宿泊客の満足度向上と、業務効率化の両輪を実現する。

例えば、宿泊客は鍵を紛失する心配がなく、ドアの前での鍵の開け締めの手間も省け、安心と利便性において宿泊体験の質が向上するだろう。一方、実験を行う大和屋本店では、業務を軽減できるため、その他のサービスを強化できるうえに、人手不足解消にも寄与する。

今後、同実験の成果を活かし、売店などでの顔認証によるキャッシュレス決済や、顔認証を活用することで食事の時に宿泊客の要望などに迅速に対応できる取り組みなど高次元のおもてなしを実現したいとしている。また、増加するインバウンド向けにサービスロボットとの連携による多言語対応を検討中。さらには、ひとつの旅館だけでなく、温泉街などのコミュニティ全体でテクノロジーを活用し、情報の一元化、業務の効率化や合理化による、地域活性化を目指したいとのことだ。

先日、テッカブルで取り上げた「JR東日本スタートアッププログラム2019」で大賞を受賞したCBcloud株式会社が提案した「手ぶら観光」も、同実験も、日本の観光産業に変化をもたらすかもしれない。将来的に、地域全体が顔認証によるキャッシュレス化を実現し、財布も鍵も持たずに観光に出られる時代が来るような気がする。

株式会社フォトシンス

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