飛び出す広告をスマートフォンで
ARプラットフォーム「ARaddin」は、事前に登録したビルにスマートフォンのカメラを向けると、AIが認識しビルの壁などからARの動画広告が飛び出す仕組みだ。従来のデジタル広告よりもエンターテイメント性が高く、より効果的な訴求が可能となるようだ。また、AR技術によりユーザーにパーソナライズされたコンテンツが提供されるため、エンゲージメント向上に期待できる。このたびの提携で、KDDIが戦略パートナーシップを結ぶ米国企業SturfeeのVisual Positioning Service(以下VPS)技術を「ARaddin」に搭載。
VPSは、スマートフォンやスマートグラス(眼鏡型デバイス)に搭載したカメラ越しの画像と3Dマップを照合し、位置情報はもちろん、向きや方位も特定できる高精度な技術だ。VPSを搭載することで「ARaddin」はビルの場所や形を捕捉しながら広告を出すことが可能となり、よりダイナミックなユーザー体験を提供する。
また、同サービスの画期的な特徴は、広告費の一部がビル所有者に支払われるという点だ。この仕組みを成立させるために、広告主とビル所有者をマッチングするプラットフォームや、ビルの「所有比率」に応じて広告費を分配するサービスなども提供予定だという。
ユーザーに求められる広告
国内でのマスコミ4媒体(新聞・雑誌・ラジオ・テレビ)の広告費が下降の一途を辿る中、デジタル広告の広告費は上昇傾向にある。しかし、過度な訴求や複数のバナー表示に不満を持つユーザーが増加しているのも現実だ。そんな中、同社の「ARaddin」は、「ユーザー自身が積極的に見たくなる広告」をコンセプトに、単なる広告ではない「体験型エンターテインメント」として誕生。同社代表の鳥越康平氏は、「ARaddin」によって、まずは東京を世界でも類を見ないユニークな街にし、その後は地方に展開、訪日外国人が改めて日本の感性に驚くきっかけを生み出したいとコメントした。近い将来、何の広告を見るかは自らが選択し、飛び出す広告をスマートフォンなどで見ることが日常的な風景となるかもしれない。
PR TIMES