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Review 【試乗レビュー】テスラ「モデル3」はちょっと高価なITガジェット

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【試乗レビュー】テスラ「モデル3」はちょっと高価なITガジェット

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テスラ「モデル3」
米電気自動車メーカー、テスラ。その名を聞いて思い浮かべるイメージはどのようなものだろうか。

2008年に発売された2シーターのスポーツカー「ロードスター」に続き、高級セダンの「モデルS」、クロスオーバーSUVの「モデルX」……。読者の中には、「テスラ=高級電気自動車」と考えている人もいるかもしれない。

そんなテスラが2016年に発表したのは、普及価格帯(511万円〜)となる「モデル3」。日本でも2019年9月から納車が開始され、人気を集めているようだ。

しかし、人気の理由はただ“安くなったから”ではない。さらに言えば、“電気自動車だということ”も理由のひとつでしかないだろう。Tesla Motors Japan担当者は、「購入者の中には、これまで自動車に興味を持っていなかった人も多い」と話している。

では何が人を惹きつけるのかーー。実際にテスラ「モデル3」を試乗し、その魅力を探ってきた。

シンプルなハードと、進化するソフト。それはまるで……

「モデル3」には、「ロングレンジ」「パフォーマンス」「スタンダードプラス」という3つのグレードが用意されており、各グレードで航続距離や加速性能などに違いがある。

iPhoneで例えるならば、「iPhone11」と「iPhone11 Pro」と「iPhone11 Pro Max」という3つの種類があるようなものだ(と、筆者は受け取った)。

今回試乗した「ロングレンジ」のグレードは、フル充電での航続距離が560km。わずか4.6秒(パフォーマンスモデルなら3.4秒)で100km/hまで加速する。

早速、スタッフから鍵を受け取り試乗開始! ところで、キーはカード式となっており、運転席の横にかざすことで施錠・解錠ができる。また、専用アプリをダウンロードすればスマートフォンでも解錠可能。

内装は極めてシンプルなデザインとなっている。

ダッシュボードには、ハンドルとディスプレイ以外に何もない(ように感じる)。ハンドルの前の計器パネルもなければ、鍵穴も各種操作スイッチも見当たらない。それに加えて、スピーカーやエアコンの吹き出し口までひっそりと配置しているため、これでもかというほどにスッキリとしているのだ。

各種機能の操作は、中央にあるディスプレイで行う。

このディスプレイには「Google マップ」が搭載されており、音声入力による目的地検索やナビゲートといった従来の“カーナビ機能”は当たり前のようにやってのける。音楽を流したり、冷暖房の操作をしたり、時にはバックモニターを写したりすることだってできる。そして何よりも、そのソフトウェアは随時アップデートされていくのだ。

ハード部分は限りなくシンプルに、ソフトウェアは進化していく。それは私たちが持つスマートフォンを想起させる。

運転ストレスを軽減する「オートパイロット機能」

「モデル3」は軽くアクセルを踏むだけで、静かに、そして軽やかに加速する。そして、アクセルを離すと回生ブレーキが働き、スッと減速。その加減速は非常にスムーズで、モーター駆動の素晴らしさを感じずにはいられない。

またモーター駆動ゆえに、エンジン音や振動がなく、車内がとても静かなのだ。

こういった電気自動車としての特徴は、実際に運転してみるとその重要性に気付く。静かで遅れのないスムーズな運転は、ストレスを最小限に抑え、むしろ楽しささえ感じさせる。

そして、ストレスフリーな運転という意味では「オートパイロット機能」について触れずにはいられない。これは、ハンドル操作と加減速を自動的に行い、運転をアシストしてくれる機能だ。

高速道路に入り流れに乗ってきたところで、私はオートパイロット機能をオンにした。

この機能では、車間距離を保ちながら加減速を制御してくれるので、アクセルやブレーキを踏む必要はない。まだ「完全自動運転」ではないので、、ドライバーは必ずハンドルを握っておく必要があるが、力を入れなくても車線から出ないように勝手にコントロールしてくれる。もちろん急カーブでも同様に。

それはまるで、前の車に引っ張ってもらっているような感覚だ。

途中から軽い渋滞につかまってしまったのだが、オートパイロットによってそのストレスが半減したことは言うまでもない。

スーパーチャージャーでの充電もスマートに

ところで、今回の試乗には、一応の目的地があった。東京都江東区の東雲(しののめ)にある「スーパーチャージャー」のステーションだ。

電気自動車は、ご存知の通りガソリンではなく電気の充電が必要になるが、テスラは専用の充電インフラ「スーパーチャージャー」を持っており、120kWの急速充電ができるステーションが全国22箇所に設置されている。これを使えば、約30分で250km走行分の充電ができるという。

充電の方法は非常に簡単。充電スポットに駐車し、コネクターを充電ポートに差し込むだけ。充電状況は、例のごとくダッシュボードにあるディスプレイで確認できる。もちろん、充電中は鍵を閉めて自動車から離れても問題ない。

利用料金はTeslaアカウントに登録したクレジットカードで自動支払いができるので、その場で何かする必要はない。充電が終われば、ただコネクターを抜けばいいのだ。

試乗を終えて……

テスラ「モデル3」テスラ「モデル3」にはまだまだ魅力がある。スポーツカー並の加速性能や、米国道路安全保険協会(IIHS)から最高評価を受けた高い安全性、オートパイロットを実現させている8台のサラウンドカメラ……。

しかし、若者の車離れが進み、都市部を中心にMaaSが注目を集めだした現代の日本において、高い機能性だけでは購入意欲に火を付けることはできないだろう。

一方で、電話をしたくてスマートフォンを持っている訳ではなく、時間を知るためだけにスマートウォッチを付けている訳ではない、という人たちがいる。おそらく「モデル3」は、こういう人たちの好奇心をくすぐる要素を持っているのだと思う。

「テスラ」というブランド。「電気自動車」というサスティナブルでスマートな乗り物。ソフトウェアはアップデートされ、自分だけ遅れをとる心配もない。“それに加えて”機能も十分だし安全性も高く、値段もそこまで高くない、と。

テスラ「モデル3」には、こういった「少し高価なITガジェット」としての需要があるように感じた。
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