センサー類を搭載し、収集した路面に関する情報を5Gネットワーク経由で共有するというスマートタイヤで、この手のものは世界初という。
・危険な状態を感知
路面に関する状況、なかでも安全性に関わるデータの共有を想定している。たとえば、車が水の溜まった道路を走行してハイドロプレーニング現象を経験したとしよう。ハイドロプレーニングではタイヤと路面の間に水が入り込むことによってドライバーはハンドルやブレーキなどの操作コントロールを失う。そうした事故につながりかねない危険な状態をタイヤのセンサーが感知すれば、その情報が5Gを介してハブに送られるという仕組みだ。
・リアルタイムに共有
5Gだと当然のことながらデータ送信速度が早い。そしてハブから周辺の車への情報も5G経由で、情報をほぼリアルタイムに共有できる。また将来的にはこのタイヤの内部にもセンサーを埋め込み、車の走行距離といったデータを収集できるようにするとのこと。
Pirelliは「5Gインフラと通信するタイヤは世界初」とうたう一方で、まだ発売時期や価格などを発表していない。先進国を中心に5Gインフラが整備されつつあるが世界的には緒に就いたばかりで、Pirelliの新タイヤが広く受け入れられるのはもう少し先のことになりそうだ。
Pirelli
(文・Mizoguchi)