最短10分の簡単作業で証明書を取得
商業登記電子証明書は、登記所が法人の代表者に対して発行する証明書で、法人の「代表者の本人性」、「法人格の存在」、「代表権限の存在」を認証する唯一の公的書類であり、オンラインで法人の行政手続きを行う際、申請人の本人確認やデータ改ざん防止に用いられる。同社は、申請人が登記所へ出向くことなく、また従来必要だった専用ソフトを使わず同証明書を取得できるサービスとして、「Graffer®︎ 電子証明書取得サポート」をリリース。
同サービスで、申請に必要な情報を入力し、「取得サポートキット(申請書・申請発行ファイル入りUSBメモリ・登記所への申請用レターパックライト等)」が届くのを待つ。送られてきた申請書には申請に必要な各情報があらかじめ記載されているため、ユーザーは所定の場所に押印し、申請用レターパックライトに詰めてポストに投函するだけだ。
数日後、登記所から届く電子証明書発行確認票に記載されているシリアル番号などを同サービスに入力すると、電子証明書ファイルがダウンロードできる。郵送期間を除けば、ユーザーは最短10分の作業時間で取得が完了するとのこと。ちなみに、郵送申請ではなく、取り寄せた書類を登記所へ持ち込む「窓口申請プラン」もある。
拡がるGovtech
同証明書は、書面での各種申請手続きにおいての「代表印の押印」と「印鑑証明書」に相当し、登記・供託オンライン申請システム、e-Gov 電子申請システム、e-Tax、eLTaxなどの国や自治体のオンライン手続きを可能にするものである。従来、同証明書を取得するには、法務省提供の専用ソフト(windows専用)を使用し、電子証明書の発行申請に必要なファイルを作成、それを登記所の窓口へ持っていくか、証明期間に応じた発行手数料分の収入印紙を貼った申請書を返信用封筒を同封し郵送。交付された情報を専用ソフトに入力し、同証明書の所得が完了となる。
この場合、windowsのパソコンや発行申請用のファイルを格納するUSBメモリなどの記憶媒体の準備、ソフトの操作の複雑さなど、かかる時間と手間をコストに換算すると数万円に及ぶという。同サービスを利用すれば、「窓口申請プラン」なら4,980円(税抜)、「郵送申請プラン」なら6,980円(税抜)で、楽に同証明書を取得できるのだ。
同社は、平成30年度の税制改正で、一定の法人が行う法人税等の申告はe-Taxで行うと決まり、2020年4月からは特定の法人について一部の手続きの電子申請の義務化が始まり、さらに国や自治体の手続き以外でも、企業間の電子契約に電子証明書を用いるケースが増えていることを踏まえ、今後は電子申請が徐々に増えると予想している。
近年、世界的に注目されているGovtech。リトアニアでは、本格的なデジタル政府を目指す「GovTech Lab」が10月に設立されたばかりだ。国内でも、官民連携を行い行政課題をテクノロジーで解決する「Urban Innovation KOBE」の取り組みが注目される兵庫県神戸市や、「kintone」導入で児童虐待防止に取り組む京都府南丹市など、Govtechは広がりつつある。その中で、行政手続きのスマート化を推進する同社のサービスがどのように浸透していくのか注目したい。
PR TIMES