発散された食物の分子を検出
イスラエルの科学者チームが開発したハンドヘルドデバイス「allerguard」は、料理から空気中に発散された分子を分析することによって、その料理に含まれるアレルゲン(アレルギーの原因となる物質)を見つけ出す。料理の上に「allerguard」をかざすと、まず、内蔵された電気化学センサーが空気中に含まれる分子を走査し、アレルゲンとなる可能性のあるものをピックアップ。
この分子のデータを、インターネットを通してAI(人工知能)がさらに詳しく分析。分子構造を明らかにし、アレルゲンであるか否かを判断する。全ての過程が、遅くても60秒以内で終わるとのこと。早ければ30秒ほどで済むようだ。
料理全体を一度に調べられるメリット
「allerguard」のサイトによれば、空気中の分子からアレルゲンを検出するデバイスはこれまでなかったものだそう。料理の中のアレルゲンを調べるデバイスは現在出回っているが、どれもサンプルとなる少量の食物を直接センサーで調べる方式なので、手間がかかる。その上に、サンプルとして取らなかった部分に危険なアレルゲンが隠れている場合もある。
その点、料理全体から発散される分子を一度に調べる「allerguard」なら、手軽な上に、アレルゲンの調べ残しがない。
イスラエルでNo.2の医療保険会社Maccabi Healthcareと、国際的な医療関連投資会社eHealth Venturesのバックアップで開発された「allerguard」は、現在特許出願中。製品の最終テストは済んでおり、近日中に販売開始される予定。
allerguard