緊急事態が発生したときに飛行士が安全に地球に帰還できるための打ち上げに伴う必須のシステムだが、安定して正常作動することを確認できたことで、同社が目指している来年の有人飛行に向けて大きく前進した。
・失敗後に素材見直し
今回テストされたのは第3世代の最新パラシュートシステム。4月に実施されたテストでパラシュートが完全に開かなかったことを受けて開発されたものだ。パラシュートシステムは飛行士を無事に帰還させるために極めて重要な役割を担う。そのため、失敗後にSpaceXはパラシュートの素材や構造などを見直し、強度を高めるなどした最新パラシュートシステムをつくってテストを重ねた。
・3つのパラシュートで帰還
そして今回の同社の発表によると、テストは13回連続で成功したとのこと。同社のTwitterで公開されたビデオでは、落下時に本来4つのパラシュートが開くはずだが、1つに不具合があっても3つのパラシュートで無事に帰還する様子が確認できる。
もちろん、宇宙船打ち上げにはこの他にもさまざまなテストをクリアしなければならず、今後は打ち上げテストや飛行中の脱出システムテストなどが予定されている。これらを一つ一つ着実にクリアすることで来年の有人飛行が現実味を帯びてくることになる。
SpaceX Twitter