今回はその続報。UPSはドラッグストアなどを展開する米ヘルスケア大手のCVSと提携を結んだと発表した。ドローンを使ってCVSの顧客に処方薬などを届ける。
・遠隔地の顧客にも
UPSFFはすでに医療機関の物資をドローンで運ぶなど経験を積み重ねていて、9月に航空当局からドローンサービス拡大を認める「Part 135 Standard」認証がおりたばかりだ。現在のところこの認証を得ている事業者はUPSFFのみ。同社は、長期的には消費者へのドローン配送を視野に入れているが、その前段階として、今回CVSとの提携に至った。
CVSは全米でドラッグストアや小売店を展開していて、処方薬やその他の商品を多く扱っている。提携では、そうしたCVSの客に処方薬や他の商品をドローンで届ける。すぐ近くにドラッグストアや小売店がないような消費者からすれば、オンラインで薬と一緒にちょっとした商品も注文して自宅まで素早く届けてもらえるというのはかなり便利だろう。
・ネットワーク構築へ
UPSにとって、長期的にはこのCVSとの提携は前段階にすぎない。あらゆる産業と手を組んでの幅広いネットワーク構築を想定している。もっとも、米国ではAlphabet傘下のWingやFedEX、さらにはAmazon、Uberなどもドローン配達に取り組んでいて、今後この業界ではますます競争が加速することが予想される。
UPS
(文・Mizoguchi)