成長率NO.1は、株式会社カンム
今年で17回目となる同ランキングは、企業の応募からなるランキングプログラムであり、上場・未上場を問わず、企業の過去3決算期の収益を基に成長率を算出したものだ。指標を成長率とすることで、企業の規模に左右されず、純粋に企業成長を表している。このたび1位に輝いたのは、成長率3,592%を記録した、本人確認不要で作成できるVisaプリペイドカード「バンドルカード」の開発・運営を行う株式会社カンム。
続く2位は、成長率972%の独自開発のAIを企業に導入しているAI inside 株式会社、3位には、スマートフォンアプリ開発及びIoTプラットフォーム開発・提供を行うand factory株式会社が成長率682%でランクイン。
以下、4位にMacbee Planet、5位にENECHANGE、6位にビザスク、7位にアドベンチャー、8位にカラダノート、9位に自律制御システム研究所、10位にサイバーセキュリティクラウドと続く。
さらなる成長の可能性
ランキングの対象としている事業領域は、半導体や部品・コンピュータ・周辺機器を含む「ハードウエア」、アプリや各種管理運用システムを含む「ソフトウエア」、インターネットやクラウドサービスを含む「通信」、広告やマーケティング、Eコマースを含む「メディア」、バイオや製薬を含む「ライフサイエンス」、再生技術やエネルギー貯蔵、機器を含む「クリーンテック」の6領域だ。今年ランクインした50社の成長率の平均値は290%。50社中27社(54%)が成長率150%以上を記録。事業領域別で見ると、ソフトウエアの23社が全体の46%を占めて最も多く、次いでメディアの12社(24%)、そして通信の9社(18%)となり、クリーンテック、ハードウェア、ライフサイエンスはそれぞれ2社(4%)であった。いずれの領域においても、AI、データ分析、クラウドなど注目度の高い事業を展開する企業がランクインしている。
収益規模に目を向けると、収益規模10億円未満の企業が前年から16%下落し26%となる一方、10~50億円未満の企業の割合が前年から16%上昇し48%となっており、前年よりランクインした企業の平均収益規模が上昇したと言えるだろう。また、収益規模が50億円未満の企業が過半数(74%)を占め、今後、規模拡大が見込まれる企業が複数含まれていると推察される。
デロイトは、幅広い分野で融合する情報・メディア・通信の活性化を目指し、全世界でテクノロジー Fast 50およびFast 500プログラムを展開中だ。Fast 50は国レベルで、 Fast 500はアジア太平洋地域、北米地域、EMEA地域などの地域レベルで収益成長率をランキング化している。第18回「デロイト アジア太平洋地域 テクノロジー Fast 500」のランキングの発表は2019年12月予定とのこと。
1位、2位はともに初ランクインの企業だったが、その他の今年初ランクインした21社の今後にも注目したい。
PR TIMES