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スタンフォード大が開発のデジタル網膜技術、ブレイン・マシン・インターフェイスでも活用できる!

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視覚障害のある方が目に移植して視力を取り戻す「人工デジタル網膜」の開発は、ここ10年以上にわたって取り組まれている分野だ。

人工デジタル網膜の実用化までに、まだ課題が山積みだが、なかでもコンピューターチップが発する熱がやっかいだった。このほどスタンフォード大学などの研究チームは、この発熱の課題をクリアするための糸口を見つけたようだ。

同手法は、脳波を読み取って直接デバイスを操作する、ブレイン・マシン・インターフェース(BMI)の領域においても重要な役割を果たす可能性がある。

・ニューロンの活用を記録する際に熱を発生

人工デジタル網膜は、電極を持つ小さなコンピューターチップから構成されている。カメラから脳に視覚データを送信する際、ニューロンのタイプによって視覚情報をデジタル変換するやり方が異なる。このため、まずはニューロンのタイプをマップに落とし込む必要がある。網膜周辺ニューロンの活動の記録では大量のデータを生成するため、このときチップが熱くなるというわけだ。

数百個の電極しか搭載されていない現在のプロトタイプですら、デジタル化のプロセスで多くの熱を発生する。人工デジタル網膜の実用化するには、電極は何万個も必要になるという。

研究チームは、目のニューロンが生成する大量の視覚データを大幅に圧縮することにより、発熱の課題を解決する。

・視覚データを40分の1に圧縮

カクテルパーティ効果と同じように、視覚データの中の重要な信号はいくつかのみで、それ以外のほとんどはノイズとして無視できる。どの信号が重要で、どの信号が無視してOKかを理解することにより、研究チームは処理する必要があるデータの量を減らすことができた。

また、以前は別々のプロセスでおこなわれていた、デジタル化と圧縮を一本化することで、データストレージとデータ転送のロスを削減することに成功。こうした手法により、取得した視覚データを40分の1にまで圧縮できることが確認できたという。

同手法は、目だけに限らずあらゆるニューロンからの信号の変換で活用できる。将来的にはBMIで動作する埋め込み型チップにも転用される可能性があり、そのインパクトは大きい。

参照元:An artificial retina that could help restore sight to the blind/Stanford Engineering

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