インパクト・独自性・チャレンジ度
日経クロストレンドと日経 xTECHが主催する「ディープラーニングビジネス活用アワード」は、企業や組織のディープラーニングを活用したサービス・事業・商品などの開発プロジェクトを表彰するものである。今回は2017年7月~19年6月にサービス・事業・提供・運用・発売が開始されたものに限り審査対象とした。エントリーシートを基本に、松尾 豊氏(東京大学大学院 工学系研究科人工物工学研究センター技術経営戦略学専攻 教授など複数の役職を兼任)をはじめとする審査委員6人による選考委員会で審査。
審査基準は、新たに生み出したビジネスの売り上げ・利益、働き方改革、社会課題の解決といった「産業・社会的なインパクト」があるか、アルゴリズム・データの「先進・独自性」があるか、一般に活用が遅れている分野へ適用する「チャレンジ度」があるか否かだ。
その結果、「DeepLiquid」を提供するAnyTech株式会社が優秀賞に選出され、松尾氏は「技術力はもちろん、ビジネスとしても既に売上や利益を上げて成長しているプロジェクトが選ばれた」という総評。また、「DeepLiquidは非常に目の付け所が良い」とコメントしている。
世界初の液体の画像判定
この度の受賞をもたらした「DeepLiquid」は、ディープラーニングと流体力学をかけ合わせた独自技術「Liquid Texture Mining」を用いて、水処理施設の用水・排水、化粧品、バイオ医薬品、飲料などの液体の状態を監視する水質判定AIシステムである。従来は、画像での流動体の分析は困難だったが、同社の独自の技術が世界で初めて画像による液体の異常検知の実用化を可能にした。
このたびの受賞により、同社の技術が広く認知され、活用されることを期待したい。
PR TIMES