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Tech 液体なのにときどき個体、「ウーブレック」の奇妙な振る舞いをMITが数学的に予測

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液体なのにときどき個体、「ウーブレック」の奇妙な振る舞いをMITが数学的に予測

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Image: A. Baumgarten, K. Kamrin, and J. Bales

Image: A. Baumgarten, K. Kamrin, and J. Bales

アメリカではビスケットなどの材料として広く使われるコーンスターチ。水と混ぜ合わせることで、液体でありながら個体のような性質を併せ持つ不思議な物体ができあがることが知られる。

混合液は、握ると粉のような感触で、手の中で転がすとゴムボールのように固まる。ただ、転がすのをやめると液体に戻り滴り落ちてしまう(動画で挙動を確認してみてほしい)。

このような性質をもつ非ニュートン流体「ウーブレック」について、MITの研究者らが振る舞いを予測する数学モデルを開発。さまざまな条件下で、液体から固体になり、また液体に戻るさまをシミュレートしたようだ。

・粒子間に蓄積する電荷によるもの

数学モデルは、コーンスターチと水が子どもの手の中でどうなるかを予測するだけでなく、例えば道路の陥没にウーブレックを流し込んだとき、車がその上を走れかも予測できるという。

ウーブレックを構成する粒子は砂よりもはるかに細かい。例えばコーンスターチ粒子のサイズは約1~10ミクロンで、これは砂粒の約100分の1だ。

ウーブレックに対してゆっくり作用すると、粒子間に蓄積する電荷の影響で粒子どうしがわずかに反発。粒子間にできる層によって液体のようにすべる。対して速く作用するとわずかな反発の影響を受けず、粒子が接触して摩擦抵抗が発生。固体のように振る舞う。

・ウーブレック上を転がるホイールをシミュレート

砂の場合はゆっくりかきまぜようが拳で叩こうが粘性が一定。これに対して、ウーブレックはゆっくりとかきまぜると粘性が低くなり、拳で叩くと接触点に隣接する領域の粘性が高くなる。つまり、作用の強さ/速さが素材の粘性の高さを決定するわけだ。

研究者らは微細な粒子の反発効果をモデル化し、以前に考え出した砂の挙動を予測するモデルに組み込んだ。同モデルを使ってウーブレックによる既存の実験(プレート間で押しつぶした状態で切断、異なる速度で球を打ち込むなど)をシミュレート。すべてのシナリオで、シミュレート結果が実験データと一致し、ウーブレックの動きを再現したようだ。

さらには、敷き詰めたウーブレック上を異なる速度で転がるホイールを完璧にシミュレート。モデルがより複雑な条件でのウーブレックの挙動を予測できることを確認した。

同モデルを使用すれば、先に述べた道路陥没の応急処置など、さまざまなシーンでウーブレックを役立てられそうだ。

参照元:Oobleck’s weird behavior is now predictable/MIT News
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