・6ヶ月で完全に堆肥化されるエコフレンドリーな包装材
食品などの包装に広く用いられている軟包装材は、その特性上、ペットボトルなどの硬質包装に比べてリサイクルしづらく、リサイクル率はわずか5%程度にとどまっている。TIPAでは、技術特許や独自の製造ノウハウを活用し、プラスチック製の軟包装材と同様に、透明で丈夫であり、柔軟性や不浸透性などを担保しながら、完全コンポスタブル(堆肥化可能)な軟包装材を開発。
植物由来の複数の原料を組み合わせ、6ヶ月以内に完全に堆肥化されるのが特徴だ。
果物や野菜、冷凍食品、加工食品のほか、衣類や雑誌など、非食品の分野にも幅広く活用できる。
・Google ExpressでもTIPAの包装材を使った商品を販売中
TIPAの軟包装材は、これまでに、余剰食料を活用した英スナック菓子ブランド「Snact」やアイルランドの自然食品ブランド「Happy Pear」などの商品で採用されている。2019年6月には、Googleのネットスーパー「Google Express」でも、TIPAの包装材が使われている商品の取り扱いを開始した。
TIPAでは、2019年9月、食にまつわるイノベーションを支援するベンチャーキャピタルBlue Horizonらから、2500万ドル(約27億円)の資金を調達。
今後は、事業エリアをさらに拡大させながら、持続可能性に配慮した新たな包装材の開発にも取り組む方針だ。(文 松岡由希子)
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