前年からの成長率はなんと3700%。シェア16.7%のGoogleを追い抜いたかたちで、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いだ。
・ハイエンドから低価格路線に
Baiduは、早くからハイエンドユーザー向けに、6節で動くスマートスピーカー「Raven H」「Raven R」を販売していたが、不振に終わった経緯がある。現在市場に出回っているのはRavenのラインアップとは別の「Xiaodu」で、ベーシックなモデルが89元(約1300円)と激安だ。
スマートスピーカーに搭載されたAIプラットフォーム「DuerOS」は、スマートホームデバイスや車などさまざまなデバイスに統合されていて、同OS搭載のスマートディスプレイなども販売されているところはGoogleアシスタントのエコシステムと酷似している。
・中国のスマートスピーカー市場は急成長
Canalysのレポートによれば、スマートスピーカー市場自体が55.4%の急成長を遂げている。なかでも目立つのが中国で、2019年第2四半期のスマートスピーカー出荷台数は、アメリカの610万台の約2倍、1260万台となっている。シェア第3位のGoogle以下には、4位Alibaba(15.8%)、5位Xiaomi(10.8%)と中国勢が続き、1位のAmazon(25.4%)も決して安泰ではないといえる。
中国とそれ以外では市場が違うため、いまのところお互いユーザーを食い合うことはないが、Googleは中国進出を諦めてはいないしその逆も考えられるだろう。
参照元:Baidu replaces Google to become number two in smart speaker market in Q2 2019/Canalys