18のローターを備え、パイロットなしで自動飛行する電動垂直離着陸機(eVTOL)だ。実際に客を乗せるモデルで、空飛ぶタクシー時代が現実味を増してきた。
・最高速度は時速110キロ
VoloCityは都市部での空飛ぶタクシー用にデザインされていて、搭載するモターターやバッテリーで35キロ飛行できる。垂直に離発着できるので滑走路は不要で、街中に設けられる専用ステーションから飛び立てる。航続距離が35キロということからもわかるように近距離移動のための乗り物だ。最高速度は時速110キロとすごく速いわけではないが、地上のような渋滞がない分、スムーズな移動となることが見込まれる。
・インフラ整備も進行中
同社はすでに試作機でテストフライトを繰り返していて、VoloCityは第4世代となる。もちろん実際に商業展開するには機体とは別に離発着するステーション設備も必要で、同社はすでにシンガポールでインフラ整備に着手している。同社はシンガポール当局のサポートも得ていて、ステーションの完成を待って、今年第4四半期には試験飛行を行う予定だ。
一方で同社は本拠地のあるドイツ、そしてドバイでも試験飛行を重ねていて、ドイツではフランクフルト空港とインフラ整備で提携している。
具体的にいつから商業サービスが展開できるかは現時点ではまだ見通せないが、そう遠くはなさそうだ。
Volocopter
(文・Mizoguchi)