カナダ・トロント大学の研究者がセルフィーのビデオで顔の血流から血圧を測定する手法を開発中だ。
・精度は96%
開発した手法は、スマホのビデオで30秒顔をとらえるというもの。経皮の光学イメージングを活用している。カメラのライトが皮膚にあたると、皮膚の下の赤血球に到達する。そして跳ね返ってきた赤いライトをセンサーでとらえるという手法で、これにより顔の血流を測定することができる。
独自に開発したDeepAffexというクラウドベースのAIエンジンで情報を分析していて、初期の実験では従来の血圧測定手法に比べ精度は96%だったという。
・ストレスレベル測定も
開発しているトロント大学のKang Lee教授は「セルフィービデオから顔の血液の“満ち引き”の動きを通して多くの情報を得ることができる」と話す。Lee教授はこのほかにも、同様の手法を使って30秒のセルフィービデオでストレスレベルと安静時の心拍を測定できるアプリ「Anura」をすでに開発済みだ。
Lee教授はNuralogixというスタートアップを立ち上げていて、Anuraと同様、血圧測定のアプリも展開する見込みだがリリースする前にもうしばらく研究を重ねるという。
Nuralogix