・頭の動きをスマートグラスが翻訳し、電動車椅子を操作
「munevo DRIVE」は、独自に開発されたスマートグラス向けアプリケーションにより、ユーザーがスマートグラスをかけた状態で頭を動かし、電動車椅子を制御するというものだ。スマートグラスの右上に操作メニューが表示され、ユーザーが前後左右に頭を傾けると、スマートグラスに内蔵されたセンサーが頭の動きを“翻訳”。
翻訳された信号は、Bluetoothを介してスマートグラスから専用アダプタに転送されたのち、電動車椅子の駆動信号に変換され、電動車椅子を操作する仕組みとなっている。
ミュンヘン工科大学の評価により、スマートグラスによる電動車椅子の操作は、従来の操作レバー型に比べて遅いものの、安全な操縦性が担保されていることも実証された。
また、「munevo DRIVE」のアプリケーションや専用アダプタは、追加のハードウェアなどを取り付ける必要がなく、ほぼすべての既存の電動車椅子に導入可能だ。
・スマホやコンピュータも頭の動きで操作できるようになる!?
munevoは、2019年1月にドイツで「munevo DRIVE」を正式にリリースし、2020年末までには、販売エリアを他の欧州諸国や米国にも拡大させる方針。「munevo DRIVE」の機能追加にも継続的に取り組んでおり、将来的には、電動車椅子だけでなく、スマートフォンやコンピュータ、ロボットアームなどの操作にも対応させる計画だ。(文 松岡由希子)
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