そこで、「漁師コミュニティ」の運営会社である株式会社Saltが、FOIP(漁業オープンイノベーションプロジェクト)を始動した。
漁業業界の課題
現在の漁業業界では、後継者不足と高齢化、非効率な物流、資源管理など、解決には何社もの協力が必要な課題が山積みだ。また、職人気質な人が多い業種のためか、IT化はかなり遅れている。今はインターネットによってどこでも誰とでも繋がれる時代となったが、漁業関係者同士の繋がりは極めて薄い。結果、情報共有も協力もできず、課題の解決は遅れ、ますます問題は深刻化している。
FOIPが可能にする新しい漁業
FOIPは漁師・企業・団体を繋ぐ場として公開された。オンライン・オフライン両方で提供し、ユーザー間の情報共有を促すものだ。FOIPページ内に、各企業のPRページを設け、気になる企業に直接連絡を取れる仕組みとなっている。これを利用すれば、違った立場の漁師・企業・団体が協力し、新たな研究や商品開発の機会が増えるのだ。また、「漁師コミュニティ」の膨大なデータも見られるので、よりリアルな声を参考にできるのもメリット。
提携後は、FOIPのコンサルタントからのアドバイスを受けられ、商品開発から販売までの円滑なサポートを提供する。また、定期的な交流会も開催され、繋がりをWEB上だけに限らないのも魅力の一つだ。
株式会社Saltについて
現在、FOIP第一弾プロジェクトとして、株式会社オーシャンアイズへの研究協力を行っている。オーシャンアイズは、京都大学飯山研究室と海洋研究開発機構(JAMSTEC)が開発した技術を漁業に活かす事業を展開。漁場の情報を提供する「漁場ナビ」や、最大14日先までの海況予報を提供する「SEAoME(しおめ)」などを運営している。Saltは「漁場ナビ」のβテスト運営業務を請け負っている。「漁師ナビ」を実際に漁師に1週間使ってもらい、意見を得て、製品の向上を目指す。テストユーザーとなる漁師は「漁師コミュニティ」にて募集中。
FOIPが広く認知されれば、漁業の効率化をはじめ、海の状況などを共有することで事故などを防げる可能性も出てくる。より多くの人に認知してもらい、漁業業界に革新をもたらしてほしい。
PR TIMES