・ 200種類の野菜を栽培できる
Caulys社の目標は、都会人が新鮮な果物や野菜の生産者になるのを助け、都会に農業をもたらすこと。消費者が農産物を自分で栽培することは、プラスチック包装や農薬を排除し、食品の長距離輸送で生じる炭素排出削減にもつながる。この新しい屋内温室はモジュール構成で、各システムには最大4つの棚があり、200種類の植物を育てられる。
センサーとLEDが光と温度と湿度を監視調整して、植物に最適な環境をつくりだし、閉ループ式灌漑システムが水の節約を可能にする。従来の栽培方法よりも水を最大95%節約できるのが特長だ。
・年内の市場投入を計画
使い方は簡単だ。プラグを差し込んで土壌ユニットを棚に置き、水タンクに水を入れて、その後、時々水を足すだけ。研究チームはEPFL のカフェテリアに温室システムを18台設置して、大根やルッコラ、バジルなどのマイクログリーンを栽培した。結果は上々で、今後はレタスやハーブなどの小さな果物や野菜の栽培を計画している。
Caulysは年内の市場投入を目標としており、予定価格は4棚単位で約3,000スイスフラン(約32万6000円)。消費電力は2段ユニットでハロゲンランプ2個と同じ、年間840 kWhだ。
室内で野菜を簡単に育てられ、都会に農業をもたらす温室システム。今後の展開が注目される。
École polytechnique fédérale de Lausanne