指先などに小型の機器を付け、それがコードで大きな装置につながっている、というタイプが主流だ。しかしそれらは付けている人の動きを制限したり、付け心地がよくなかったりする。そこで米ジョージア工科大学の研究チームが開発しているのが、シールのように皮膚に貼り付けてモニターできるデバイスだ。
・シールのように貼るだけ
このデバイスは、柔らかいフィルムの上に、センサーや電極などがのっている。通常はサーキットボードがあるが、これをなくすことでフレキシブルになっている。シールのように肌に貼り付けると、搭載するセンサーや電極で脈拍や呼吸、体の動きのデータを測定し、連携するスマホやタブレットなどに送信するという仕組み。
連携範囲は15メートル。ウォータープルーフなのでつけたままシャワーを浴びても大丈夫という。内蔵バッテリーで2週間ほど作動する。
・肌が弱い人でも使える
また、フィルムはアレルギーを引き起こすことのないタイプで、肌が弱い人や子供でも使える。デバイスの現在のバージョンの大きさは76ミリ四方だが、商業展開する際には半分ほどのサイズになるとのこと。加えて、将来は体温や血中酸素濃度、血圧なども測定できるようにする見込み。
在宅でもこうしたウェアラブルで健康に関するデータを手軽にモニターできるようになれば、健康状態の変化を素早くキャッチでき、早期の受診につながりそうだ。
ジョージア工科大学
(文・Mizoguchi)