米国ではデルタ航空など一部の航空会社や空港で生体認証による手続きを導入する動きがあるが、米ユナイテッド航空も生体認証会社CLEARと提携した。顧客に、専用レーンでさっとセキュリティチェックなどを受けられるサービスを提供する。
・書類の提示不要に
CLEARは指紋や虹彩などを活用した生体認証技術の企業で、航空会社や空港のほか、米大リーグなどにサービスを提供している。マシーンで虹彩や指紋を認証するだけで本人確認ができるというものだ。この技術を活用することで、空港ではチェックインやセキュリティの際にIDを提示したり、列に並んで順番を待ったりしなくてもよくなる。
・お得料金プランを提供
今回の提携では、ユナイテッド航空は米国在住のMileagePlus会員にCLEAR使用にかかる特別料金を提供する。プレミアプラチナ、ゴールド、シルバー会員、そしてユナイテッドクレジットカード会員は年間109ドル(約1万2000円)、その他の会員は同119ドル(約1万3000円)だ。いずれも、通常のCLEARメンバーシップ料金179ドル(約1万9000円)から大幅にディスカウントされている。またユナイテッド航空は提携に伴いCLEARに出資も行っていて、この資金をもとにCLEARはニューアーク・リバティ国際空港やヒューストン・ジョージブッシュ国際空港で今夏サービスを開始する。その後、シカゴ・オヘア空港にも広げる見込みだ。
飛行機利用のたびに列に並びたくない、という人には嬉しいサービスで、今後他の航空会社にも広がりを見せそうだ。
ユナイテッド航空
(文・Mizoguchi)