現在、米サンフランシスコベイエリアを対象エリアとして運営されている。
・介助を必要とする高齢者をドアツードアで送迎するサービス
Onwardは、1時間あたり35ドル(約3800円)の利用料で、通院や買い物など、自宅と目的地との往復をドアツードアでサポート。登録ドライバーは全員、Onwardが定める厳しい選考基準をクリアし、認知症患者とのコミュニケーションや車椅子からの移乗介助など、高齢者の介助に必要な知識やスキルを備えている。
利用者が、専用スマホアプリ、ウェブサイトもしくは電話で、日時や乗車場所、行き先、介助の要否などを伝えて予約すると、ドライバーが自宅などの指定場所まで迎えに来て、目的地まで届け、利用者が用事を済ませるまで待機したうえで、自宅まで送り届ける仕組みだ。
ドライバーは、スーパーなどの買い物先で荷物を運んだり、通院の際、診察記録を受け取ったりといったサポートも必要に応じて行う。
・交通弱者の代替的な移動手段に
米国では、代表的なオンデマンド型配車サービスのUberが展開する医療機関向けB2B型配車サービス「Uber Health」や医療機関の送迎に特化した「RoundTrip」など、患者を医療機関に送迎する配車サービスが少しづつ広がっている。Onwardは、介助が必要な高齢者を利用ユーザとして絞り込み、幅広い目的で、移動に制約のある「交通弱者」の代替的な移動手段となっている点が特徴といえるだろう。(文 松岡由希子)
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