摩擦発電機で発電した電気はタイヤの空気圧を監視するセンサーなどの電源として活用でき、未来のタイヤは電池を要せずにスマート機能を搭載するようになるかもしれない。
・摩擦帯電現象を応用
開発した摩擦発電機はゴムやフィルムをベースに作られていて、柔らかく軽量で、タイヤの内側に取り付けられるほど小型だ。発電は静電気の一種である摩擦帯電現象を応用している。タイヤが回転するときには振動が伴うが、この振動で効率よく電力を発生させることができるのだという。
・センサーの電源に
そして発電した電気は、タイヤの内側に取り付けるタイヤ空気圧監視システムなどのセンサー類やワイヤレス回路の電源として使うことが可能とのこと。つまり、この摩擦発電機はバッテリーを使わないデジタルツールの開発につながる。たとえばタイヤの空気圧や温度、摩耗状態などを常時モニターできる電池不要のタイヤに道を開くことになる。近年車はデジタル化されつつあり、こうしたスマート機能を搭載したタイヤは需要がありそうだ。
摩擦発電機の研究は、国立研究法人科学技術振興機構の研究成果最適展開支援プログラムに(A-STEP)シーズ育成タイプFSに採択され、同機構の支援を受けて進められている。
関西大学プレスリリース